日々の記録

遊ぶことと学ぶこと。学ぶことと成長すること。日々を幸せに生きること。ちょっとしたことを綴っていきます。

授業づくり

天体分野の授業づくりについて相談して頂いたので僕なりにちょっと考えてみました。


地学分野を扱う時に大事にしたいのは、ダイナミックなスケールの大きさ、手に取れないイメージをいかに自分の世界と繋げるか。

ダイナミックさはそのままにね。

必然的に実証できる問いは少なくなるので、物理化学分野とは違ったアプローチになるのかな?と思います。

どちらかというと、調べて分かる問い(調べないとわからない、実証できない)ものになっていくのでうまくいっていないクラスだと、調べ学習、ノートまとめを黙々としている感じになると思います。そうなると、「調べて分かったこと」に終始するので多様な面白さは生まれないんですよね。たぶん。

僕ならそこに何を入れるかな…と考えると、30人の多様さが面白さだと思うので「問い」を共有していくかなと思います。教科書ベースで同じことを学んでいても、問いは多様に生まれるんですよね。天体の魅力は未だ謎ばかりというところではないでしょうか。


だから「何が分かった」ではなくて、「何が分からないか」をみんなで共有していくことでワクワクする感じにしたい!


ちなみに、最近は問いを保留するという形を(も)とっています。問い、仮定、検証ってそんなうまくいかないだろうと思ってるところもあります。

だからクエスチョンボードにみんなの問いがどんどん貼られていくっていうのはすごくワクワクするなぁ。

エスチョンボードはいくぼさんも導入中

http://ikubodaisuke.blog.fc2.com/blog-entry-25.html

 

学べば学ぶほど、問いが増えていくんだから

天体が終わる頃にクエスチョンボードは付箋だらけになってるはず!


僕ならここで生徒と話し合うかな。この問いをこの後どうするかも。そこからプロジェクトっぽくしてもいいし、調べ学習にしてポスターツアーとかにしてもいいし、なんか創作物作ってもいいかな。


なんてことを30分くらいのやりとりで考えました。三年生は持ってないけどこの授業したくなってきたので記録しておこう。いつかやりたいな。


じゃあ今の授業はどんな感じかというと一年生なので「光」「音」に入ったところです。

教科書の流れ的には「光」が先に来てるのですが、今回は「音」を先にやることにしました。

理由は昨年度、同じやり方をしたのに、明らかに「音」の方が良かったんです。その理由をもう少し探りたかったのと、「光」というコンテンツのもっている力活かしきれてないのかもと思ったからです。


「音」も「光」も同じ波なのになんでこうも違うのかなぁ~そんな問いを持ちながらスタートしました!

 

音で物を動かすことはできるのか?

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動いた?気もする…でもまだはっきりとは言えないなぁ。

 

線香の煙の方が分かりやすいかも!!

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いや〜、微妙!動いてる気もする。

話し合いの末、音叉の音が弱すぎるかもしれない、スピーカーでもう少し音のボリュームを上げたい!

とのことで先生、スピーカーない?のリクエストあり。

 

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写真では分かりにくいけど、アンジェラアキが息を吐くたびに揺れたよ!!ミスチルはイマイチ。(ちなみに子どもたちはミスチルを知らない)

 

演歌が一番揺れる気がする!!

こぶしが必要だよ!!

「先生、演歌かけて!」

と言われたんだけどぼくのiPhoneには演歌が入っていなかった。。ここまでこの子達は3時間を使い、「音」のエネルギーとしての力を堪能しました。うん、音ってやっぱすげぇ、、

 

他にも。

外から色々拾ってきた子たち、葉っぱや石に音叉をつけて音を響かせています。
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「うわ!すげぇ!枯葉の方が響く!!」

「うお!マジだ!」

(僕としては響きと葉の違いは科学的に説明出来そうな気がする。そこを掘ったら植物にも繋がるね。)

 

とまぁ「音」はやっぱり一味違う!

さぁその魅力。もう少し考えて見よう。子どもたちの好奇心をくすぐるエッセンスを光にも活かしたい。

 

これは去年少し感じたこと。

「音」は性質として、広がりやすいことがあるんだなきっと。隣の班で面白い音が生まれた瞬間にはその音は周りにも広がっていって人が集まるなんてことが起こる!コラボレーションが自然発生すること。その場にいるだけでなんだか楽しい感じになって気づいたら一緒に学んでたりするんだ。

 

それに比べて、「光」は屈折しない限り曲がらないもんな。いつまでもまっすぐ進み続けるわけだ。子どもの視点もどちらかというと、集中する方に向かう。うん、それはある。そうなると、「光」だったら共有の時間を作る必要があるのかもしれないな。

 

もう1つは「音は目に見えない」っことがあるんじゃないかなぁと考えています。

やっぱり、視覚に頼っている部分は多くて、それを聴覚でキャッチしていく違いはありそう!一瞬静かに耳をすませて、音が響いた瞬間に「なに、この音ー!」って盛り上がってるのを見ているとそんなことも感じる。音の響きと材質なんかを比較していると「ザラザラ感、パサパサ感、、」そんな感覚も共有してるしな。五感で味わうというのは大切にしていきたいです。

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コンテンツの特性、場づくり、評価、考えることはたくさんあるけどまだまだ面白く出来そう。

来週から光に入るクラスもあり、「音」と「光」についてもう少し考えていこうと思います。

ではでは!